為替レートが気になって、仕事に集中できないよぉ〜
仕事や家事をしているときなど、常にFXの取引画面をみているわけにはいかないですよね。そんなときに便利なのが、この指値注文・逆指値注文です。
指値注文や逆指値注文をしておけば、為替レートが指定した価格になると自動的に注文が成立するため、取引画面を見ていなくても取引をすることができます。
指値注文 (読み方:さしねちゅうもん)
指値注文は、「現在の為替レートよりも安く買いたい(高く売りたい)」ときに利用します。
買う場合 …安い価格で設定
現在、米ドル/円が1ドル=110円ほどを推移していると仮定してみましょう。
できるだけ安い値段のときに「買い」新規注文ができれば、より利益が狙いやすくなります。
そこで、109円に指値注文を入れたとします。
その後、為替相場が下がって109円に到達すると指値注文が約定し、より安い価格で米ドルを買うことができるのです。
売る場合 …高い価格で設定
今度は、先ほど109円で買ったポジションの決済注文について考えてみましょう。
例えば現在、為替相場が上昇に向かっているとします。
なるべく高い値段で売った方が利益が出るので、111円で指値注文を入れておきます。
その後、予想通りに為替相場が上がって111円に到達すると自動的に決済され、利益を生み出すことができるのです。
指値注文は、このように有利な状況で注文や決済をしたいときに便利な注文方法ってことですね
逆指値注文 (読み方:ぎゃくさしねちゅうもん)
主に損切りのために利用
指値注文が有利な状況を指定するのに対し、逆指値注文(ストップ注文)はそのときの為替レートより不利な状況を指定する注文方法です。
逆指値注文は損切りの設定ができるため、FX初心者の方はリスク管理のために必ず覚えておきましょう。
逆指値注文を活用することで、損失を最小限に抑えることができます。
逆指値注文は、「為替予想外れて、許容できる損失額を超えちゃうかも…〇〇円に到達する前に取引終了したい!」というときに使います。
つまり、それ以上の損失を避けるために意図的に不利な為替レートを指定するわけです。
順張りでも使える
あえて現在よりも不利なレートを指定する逆指値注文ですが、損切り以外に順張りでも使えます。
例えばボリンジャーバンドを使用している場合、値動きが少なくなって間隔が縮んだ(スクイーズ)後、急に一方向に強く動いて急拡大(エクスパンド)することも多いのです。
スクイーズの少し外側(上下)にそれぞれ逆指値注文を入れておけば、エクスパンドの待ち伏せもが可能!
さらに値動きが進んだところで決済すれば、利益を得ることができます。
逆指値注文は、このように「この後に強い値動きが起きそう…でもどちらの方向に動くか分からない」という場面での順張りでも有効的で、ガッチリ初動を捉えることができます。
こちらの手法についての詳細は「ボリンジャーバンドとは?」をご覧ください。
ピッタリ約定しないこともある
指値は指定したレートで約定することが多いですが、逆指値注文に関しては指定したレートでピッタリ約定するとは限りません。
このように注文した価格とズレてしまうことをスリッページと言います。
指値注文・逆指値注文のスリッページに関して、各FX会社は公式サイト上で以下のように説明しています。
▼DMM FXの場合▼
指値注文は、指定レートで約定致します。
ただし、例外的に週明けに当社が初めて配信する価格が、お客様の指値注文の価格に達していた場合のみ、当該初めて配信する取引レートで約定します。
逆指値注文は、当社がお客様向けに配信する価格が、買い注文の場合はお客様が指定した価格以上になったとき、売り注文の場合はお客様が指定した価格以下になったときに、その配信された価格で約定しますので、相場の状況により、スリッページが発生する場合があります。お客様にとって約定価格が注文価格よりも不利な価格となる場合があることに注意が必要です。
▼GMOクリック証券の場合▼
当社においては、成行注文・逆指値注文・ロスカット注文にて、スリッページが発生いたします。
※ロスカット注文は、ロスカット条件に達した時点で成行注文として発注されます。
※逆指値注文は、為替レートが指定した価格に達したとき、当社で提供しているレートで取引が成立します。
▼GMO外貨の場合▼
指値注文は、原則注文価格で約定いたします。
逆指値注文は、注文価格を超えた際に約定となるため、相場状況により、スリッページが発生する場合がございます。
DMM FXやGMO外貨では、指値注文は原則的に指定レートで約定し、逆指値注文ではスリッページが起こり得ることを明記。
GMOクリック証券は、スリッページが発生する注文方法に逆指値注文を加えていますが、指値注文に関しては除外されています。
なんで指値はスリッページが起こらないのに、逆指値の場合は起こっちゃうの?
指値と逆指値は、注文の処理方法が少し違うためです。
指値注文は指定レートに達した時点で売買が行われますが、逆指値注文は指定レートに達してから成行注文を出す形のため、少しだけ処理が遅くなってしまうのです。
スリッページについては「スリッページとは?」にて詳しく解説しています。
逆指値を効率的に使う方法
逆指値をより効率的に使うためには、トレール注文も有効です。自動的に値動きを追いかけて、逆指値の価格を変更してくれます。
↑外為オンラインでのトレール注文の方法です。
トレール注文など、その他の注文方法については「FXの注文方法をわかりやすく解説!〜成行・指値・IFOなど総まとめ〜」を参考にしてみてくださいね。
指値注文・逆指値注文を含め、成行注文やドテン注文などさまざまな注文方法をまとめています。
指値・逆指値の使い方
仕組みはわかったけど、実際にどうやって注文するの?
こちらは外為オンラインの指値・逆指値注文の方法です。
指値・逆指値の方法は基本的にどこのFX会社でも同じなので、別のFX口座を利用している場合もぜひチェックしてみてくださいね。
指値・逆指値はいくらで注文したらいいのか
そもそも初心者の方だと、注文方法が分かったところでどのくらいの価格で注文したらいいのか分からないですよね。
そんなときはヒロセ通商の取引ツールを利用すれば、他のトレーダーがいくらで指値注文・逆指値注文を入れているかを確認することができます。
他のトレーダーの動きが確認できるなんて、とっても便利ですね!
指値・逆指値を同時発注する方法
指値注文と逆指値注文の発展版にIFD注文・OCO注文・IFO注文があります。
この3つの注文方法の関係性を分かりやすく説明すると、以下のようになります。
IFD注文 + OCO注文 = IFO注文
「IFD(イフダン)注文」は「この価格で買い、この価格になったら決済する」というように、新規の注文と決済注文を同時に発注する注文方法です。
「OCO(オーシーオー)注文」は「この価格で利益確定の指値注文、この価格で損切りの逆指値注文」というように、既に保有しているポジション使う決済方法です。
「IFO(アイフオー)注文」は、IFD注文とOCO注文を組み合わせたもの。「この価格で新規取引。その後、この価格で利益確定/損切り」と1つの新規注文と2つの決済注文を一度に発注できます。
IFD注文・OCO注文・IFO注文については、ぜひ「IFD・OCO・IFO注文とは?違いや注文方法もわかりやすく解説」をご覧ください。
指値・逆指値 まとめ
- 指値注文…有利な状況で使用する注文方法
- 逆指値注文…不利な状況で使用する注文方法
指値と逆指値を注文しておけば、夜も安心して寝られそうですね
もし注文方法が覚えきれない場合は、自動売買(システムトレード)に頼るのもおすすめですよ。
外為オンライン「iサイクル2取引」なら、IFO注文を自動的に繰り返してくれます。