ストキャスティクスって完全に早口言葉みたいだけど…どんなテクニカル指標なんや?
ストキャスティクスには、ファストとスローの2種類があるのですが、ファストの場合は「ファストストキャスティクス」と呼ばれており、より早口言葉感が高まります。
以下、ストキャスティクスの手法・使い方についてわかりやすく解説します!
ストキャスティクスとは?ファストとスローの違いは?
ストキャスティクスは、買われ過ぎ or 売られ過ぎを分析するためのオシレーター系テクニカル指標です。
過去の一定期間の高値・安値を活用して比較し、100%に近いほど買われ過ぎ、0%に近いほど売られ過ぎと判断します。
ストキャスティクスには、「%K(パーセントK)」「%D(パーセントD)」「Slow%D(スローパーセントD)」という3本の線があり、利用する線によってファストストキャスティクスとスローストキャスティクス2種類に分類されます。
- ファストストキャスティクス…%K・%D
- スローストキャスティクス…%D・Slow%D
ファストストキャスティクスは、相場に早く反応するので短期売買に向いていますが、ダマシが多いという弱点があります。
以下、一般的によく使われているスローストキャスティクスの手法・使い方について解説します。
スローストキャスティクスの手法・使い方
%Dの位置
%Dは50%を中心とし、80%以上なら買われ過ぎ、20%以下だと売られ過ぎと判断できます。
ただし、トレンド相場では上昇継続中に買われ過ぎのシグナルを発し続けることも多いため、安易に逆張りをすると失敗する可能性があります。
ストキャスティクスは、価格がもみ合っているとき(レンジ相場)に有効なんですね
トレンド相場での逆張りは避け、順張りをするのがおすすめですよ。
他のトレンド系テクニカル指標で上昇トレンドが出ていた場合、%Dが下がって再び反転上昇したときに押し目買い。
下降トレンドの場合は、%Dが上がってその後下落したときに戻り売りをするのがおすすめです。
%DとSlow%Dのクロス
%DがSlow%Dを下から上へ抜けたときはゴールデンクロスで買いシグナル、反対に上から下に抜けたらデッドクロスで売りシグナルと判断できます。
%Dが20%以下のときにゴールデンクロス、80%以上のときにデッドクロスが起きた場合は、より強力なシグナルとなります。
ダイバージェンス(逆行現象)
ダイバージェンスとは、テクニカル指標でのトレンドと実際のトレンドが逆行すること。
MACDのダイバージェンスと同じく、ストキャスティクスでもトレンド転換を暗示する大事なサインとなります。
例えば、上昇トレンドにもかかわらず、スローストキャスティクスが下がり始めた場合。
逆に下降トレンドにもかかわらず、スローストキャスティクスが上がり始めた場合も、ダイバージェンスでトレンド転換の可能性があると判断できます。
「ストキャスティクスだけ」はおすすめしない
ストキャスティクスによる分析が特に有効なのは、価格がもみ合っているレンジ相場です。
逆にトレンド相場ではうまく分析ができず、売買タイミングが判断しづらいというデメリットがあります。
トレンド相場の場合は、上昇トレンドでは常に買われ過ぎ、下降トレンドでは常に売られ過ぎのシグナルを発し続けることも多いのです。
ストキャスティクスだけに頼らず、移動平均線やMACDなどトレンド系の指標も活用して、総合的に判断することが大切です。
移動平均線やMACDについては、下記のページをご覧ください。
最強!?ストキャスティクスを簡単に組み合わせる方法
ストキャスティクスだけでも大変なのに、他の指標も組み合わせるなんて…
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テクニカル分析を覚えきれていない間は、自分の分析結果を答え合わせしてみると分析の練習になりそうですね!
おまけ:ストキャスティクス豆知識
ところで、ストキャスティクスって何回言っても舌噛みそうなんだけど…もしかしてストキャスティクスさんが開発したの?
ボリンジャーバンドはジョン・A・ボリンジャーさん、一目均衡表は一目山人(本名:細田悟一)さんが開発しましたが、ストキャスティクスはアメリカのチャート分析家ジョージ・レーンさんが開発しました。
ストキャスティクス(stochastics)は人名ではなく、英語で「統計学」という意味です。
自分で質問しといてなんだけど、全然役に立たなそうな豆知識をありがとう
…ストキャスティクスのほか、テクニカル分析については下記のページを参考にしてみてくださいね。